4色分解(四色分解)ってなに?
Tシャツ制作ではかなり使用する4色分解という技法。
版を4つ作らなければならないため、手間は掛かりますが、写真や絵などの細かいデザインが可能で効果的な技法です。
4色分解とは、網点(カラーハーフトーン)で表現したC(シアン)M(マゼンタ)Y(イエロー)K(ブラック)の4色を個別に製版し、点描写のCとMとYとKが重なりあって、オレンジ、ブラウン、グリーン・・・などのカラーを表現する技法です。(画像3CとMなどが重なり合った部分の拡大)
C+Mが重なりあった部分は、紫に見えます。
紫に見える、というだけで、実際は点が重なり合っているだけなので、CとMしか存在していません。
ホワイトはないの?
CMYKには「ホワイト」は存在しません。
それは、家庭用のプリンターにホワイトが存在していないというのと同義です。そのため、白地に印刷する場合は、地の白があるため、点描写の無い箇所が「ホワイト」のように見えますが(実際は印刷がない部分なので、地が見えているだけ)白地以外のものに印刷する場合は、「ホワイト」の基準が地の色となってしまうため、注意が必要です。
地の色があるもので印刷する場合は、下地にホワイトを引いてから、印刷する方法が有効となります。
グレーはないの?
写真の様に、グレーに見える部分も、実際は点描写の多い・少ないにより、グレーに見えたりブラックに見えたりしているだけです。
どのぐらい細かいデザインが可能?
点の大きさは、0.xmmが限度です。
それ以上の細かい線・デザインは表現することは難しいです。
デザインの向き、不向きは?
水彩画のような淡い色味は、4色分解には向いてないように思います。
写真などのはっきりしたもの、強いイメージが合う原画などでしたら、シルクスクリーンの味も加わって、力強い表現が可能です。
洗濯強度は?
4色分解用プラスティゾルインクは、洗濯強度もあるのが特徴です。
触り心地について
プラスティゾルインクは、水性インクなどと違い、印刷部に凹凸ができ、ざらざらとした触り心地となります。
印刷部分に多少の重みができます。
版ズレ
点描写のため、ほんの少しのずれでも、色味が変わってくる場合があります。
それ自体も、手刷りのよさと理解し、コピー機では表現できないアナログ感を楽しむことが大切です。