説明
KV-920はTシャツ分野の定番商品です。
感度が早く良い・膜の形成が良い。 耐溶剤性・耐水性・解像性・耐刷性のすべてに優れた製品となっております。
乳剤の種類 | 耐溶剤性・耐水性兼用感光乳剤 |
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特徴 | 耐溶剤性、耐水性、柔軟性、接詈性にすぐれている。 |
最良解像値 | 50μ |
固形分 | 46.4% |
粘度 | 7,000mPa・s |
剥離性 | 剥離液により剥離可能 |
ライフ | 約1ヶ月(冷暗所保管・感光基混入後) |
ライフ(PS版) | 約1ヶ月(冷暗所保管) |
混合方法 | (感光基(Sジアゾ)6g+色素(ニュープルー)18g+水又は湯(40°C)94g)+乳剤900g 混合後、約1 昼夜放置し、脱泡させてご使用ください。 |
用途例 | 顔料捺染、接着剤印刷、ワンポイントのTシャツ |
KV920 vs AF101、SD40
Af101 に比べて
- 感度が早く良い
- 膜の形成が良い
- 比較的落版が困難
SD40に比べて
- 感度が早く良い
- 膜の形成が良い
- 耐水性やや弱い
基本的な感光液を混ぜる方法
- 水(40度以下の温水が好ましい)約94g+ジアゾ(パウダー)を全量入れ、よく混ぜます。【必ずパウダーを溶けてください。】
- すべて溶けたら、色素も入れます。(色素はない製品もあります。)その後、乳剤に全て入れてよく混ぜます。
- 顔料がある商品は2番と同時に顔料も入れ混ぜます。
- すべて混ざりきったら、約1昼夜放置し、脱泡させてご使用ください。
- 使用後は冷蔵庫保管がおすすめです。
- 冷蔵庫保管後、ご使用の場合はよく混ぜてから約10分間常温で放置し、脱泡させてご使用ください。
良くある質問・露光の目安
自作露光器の場合
120メッシュ・30x40内寸・乳剤厚約20μ・蛍光灯(ケミカルランプなど)6~8本・ガラスからの距離約10cm基準
- 感光液を塗るオススメな方法は、前と後ろそれぞれ塗った後に乾燥する。2回目からは前面のみ塗ります。
- 露光時間約10分を基準に自分の環境に合わせて±1分ずつ調節して見て下さい。
弊社の真空露光器の場合
120メッシュ・30x40内寸・乳剤厚約20μ~30μ基準
- 感光液を塗るオススメな方法は、前と後ろそれぞれ塗った後に乾燥する。2回目からは前面のみ塗ります。
- LEDのモデル場合は露光時間約1分を基準に自分の環境に合わせて±15秒ずつ調節して見て下さい。
- ランプのモデル場合は露光時間約1分を基準に自分の環境に合わせて±15秒ずつ調節して見て下さい。
製版の剥離について
感光液剥膜剤 (剥離剤) 落版 500mlをスプレーボトルなどの入れてからご利用ください。
- 剥離を表裏に噴射します。
- ブラシなどでよく擦ると、乳剤が溶けてます。
- 約1分間放置し、水で洗います。
- 製版に残るインクの色などは(ゴースト)ゴーストリムーバーをご利用ください。または以下のページをご確認ください。
その他まとめ
- 埃やその他の理由で、微小な穴(ピンボール)※が空いてしまう場合があります。(目に見えない場合もある・印刷に露呈します)慣れるまでは、前後各1回づつ塗り、乾燥させる練習をしてください。これで、一般印刷※2、厚幕印刷※3用の製版作りが可能になります。
- 乾燥乾燥時製版にあたる温度が50度を超えないようにします。(家庭用のヘアドライヤーOK!です。)
- 製版後は硬化のため、光があるところに放置します。
(直射日光に10分ほど表裏を放置します。)
※ 製版後に感光液で穴をふさいでください。または表をマスキングテープで隠します。
※2 一般印刷には表・裏を各1回塗り→乾燥→表を1回を塗り→乾燥→表を1回を塗り→乾燥をお勧めいたします。
※3 表裏1回乾燥後、表をまた塗る→乾燥する。「感光液を塗る→乾燥」回数が増えるほど製版に厚みがでて、厚膜製版も制作可能です。(専用の感光液をご利用ください。af-120、SD-90a、EX-700)
注意安全
取り扱い及び保管上の措置
取扱い
- 容器を転倒、落下させる等の乱暴な取扱いをしないこと。
- 別に定める保護具を着用し、眼や皮膚・粘膜等に触れないよう作業すること。
- 火気のないところで作業すること。
保管
- 幼児の手の届かない室内の冷暗所に密閉して保管すること。
曝露防止および保護措置
設備対策
- 室内の換気を充分に行なう。
保護具
- 保護メガネ、ゴム手袋、防塵マスク 等
記載内容は、現時点で入手できた資料や情報に基づいて作成しておりますが、記載のデータや評価に 関しては、いかなる保証もなすものではありません。また、記載事項は通常の取扱いを対象としたもので 特別な取扱いをする場合には新たに用途・用法に適した安全対策を実施のうえお取扱い願います。 すべての化学製品には未知の有害性があり得るため、取扱いには最新の注意を必要とします。 ご使用者各位の責任において、安全な使用条件を設定してくださるようお願い致します。 この情報は、新しい知見及び試験などにより改正されることがあります。
Tシャツにプリントしたいんですけど
乳剤を表裏1回塗って乾燥表1回で大丈夫ですか?
後表とは生地に接する面の事で大丈夫でしょうか?
https://premiumt.jp/blog/guide/emulsion/
上記のページにある動画を参考にしてください。
今回kv920を購入したんですけど乳剤を塗って保管する事は可能ですか?1週間程度の保管だと思います
冷蔵庫に保管してください。
適切に保管すれば1〜2ヶ月程度保存可能です。
再使用時にはよく混ぜた後、蓋を軽く閉めて15分ほど室温に放置してから使用してください。
ごめんなさい 質問が分かりずらかったみたいで スクリーンに乳剤を塗ってからの光が当たらない場所で保管は可能ですか? 露光する前段階です
保管可能時間は乾燥後、数時間です。
度が落ちて、結局製版できなくなります。
初めまして。質問させていただきます。
シルク印刷は自身で経験があるのですが、感光乳剤は初めて扱います。
KV-920は製版に必要な溶剤は全て含まれていますでしょうか?
またSD-40と購入を迷っています。
基本綿100%の生地のみにプリント予定ですが、KV-920を選んだ方が良い点など教えてください。
よろしくお願いします。
大量印刷を行う場合でなければ、水性でも油性でもKV920をお勧めします。
使いやすくて感度も良く、解像度も優れています。
以下のページも参考にしてください。
選択ガイドhttps://premiumt.jp/blog/guide/emulsion/
この位の写真模写もkv920では可能でしょうか?
お問い合わせありがとうございます。
画像ではどの位の拡大かがわかりかねますが、網点印刷では感光液<KV-920>をおすすめしております。
よろしくお願い申し上げます。
PremiumT
KV-920使用してます。一見綺麗に抜けてると思われるものでも、良く見てみると線際がボサボサになっていたりする事があります。考えられる原因は何でしょうか?
お問い合わせありがとうございました。
ご連絡いただいた内容だけで判断をするのは難しいですが、
一度以下の内容をご確認の上テストしていただければと思います。
https://premiumt.jp/qa_20181005
https://premiumt.jp/7point-silkscreen-tip
解決しない場合、作業プロセスの映像や写真、環境(露光時間、感光液の塗布量など)につきまして詳細をお知らせいただければ幸いです。
どうぞよろしくお願いいたします。
いつもお世話になっております。先日貴社にてこちらの感光液を購入いたしましたが、パッケージの箇所にと書いてあることが気になり、製造元に問い合わせしました。
パッケージに”詳細はSDS(安全データシート)をご参照ください” と書いてあるので提示を求めましたが、販売先に配布しているのでそちらに問合せをしてください、という返答でした。
こちらの安全データシートを閲覧できるページはあるでしょうか? ただ使用しているだけでパッケージの表記にあるような症状になるのか・成分は何が含まれているのかが気になっているので、お手数ですがお返事よろしくお願い致します。
お問い合わせありがとうございました。
SDSは下記のURLからご確認ください。
http://premiumt.jp/wp-content/uploads/2018/12/948ce90f44b817ef6cc57304f256bd9a.pdf
よろしくお願いいたします。
先週オンラインにてKV920を購入させていただいた竹村と申します。
版を作成し、一度Tシャツに刷ってインクを洗うと感光した部分が剥げてしまいました。
さらに洗っていると手に感光剤の色の青いのが手についてきて、デザインの端の角部分が削れてきました。
これは感光が足りないのでしょうか?
手順は露光機で6分感光しデザインを洗い流して乾かし、その後さらに10分ほど感光しています。
以前まではSD40を使用しており、この方法で剥げてくることも無くやっていました。
KV920はSD40に比べ乾きにくいのでしょうか?
さらに感光の時間を長くした方が良いですか?
アドバイスを頂ければと思います。
よろしくお願いします。
お世話になります。
時間がかかってしまい、申し訳ございませんでした。いただいたメール内容で分かる範囲内で回答いたします。
最初の可能性ですが、剥がれてしまったのは、いくつか原因があり得ますが、内部まで乾燥できておらず、露光が行われなかった可能性が最も高いですす。
第二の可能性として、製版時いつもより厚く塗布がされていて内部まで乾燥できておらず、露光が完璧にできなかった可能がありえます。
経験上、上記二つの可能性が最も大きいと思います。
第三の可能性としまして、感光液ががしっかり混ざっていなかった可能性がありえます。(パウダーが確実に溶けておらず、完全に混ざっていなかった。)
第四の可能性としまして、印刷後、水洗浄時、強い圧力を加えてしまった。(可能性は低いと思いますが)
5番目の可能性として、感光液を前後に塗っていなかった。(前あるいは裏面側のみ塗布した。)この場合、経験上凝集力が落ちて製版洗浄時弱くなります。
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感光剤を取り扱う際に忘れやすい手順をもう一度記載いたします。今一度確認してみてください。
まず感光剤をよく混ぜてください。
ヘラなどを利用して、強く混ぜてください。
完全に混合されたと思われる場合は、ふたを軽く覆って置いて20分ほど放置します。
気泡が上がってきます。(最初の混合のとき)
そのあとご使用ください。
乾燥時間はヘアドライヤーなどの場合は、少し長目にするようにします。
sd40に比べて乾燥時間がかかるかもしれません。(私たちは、乾燥機を利用するため、kv-920のヘアドライヤー乾燥時間はテストして見たことがありません。AF、SDシリーズの場合は15~20分程度だったと記憶します。)
感光時間はsd-40に比べても大きく変わりません。
感光時間は、長目がいいかと思います。(当社の場合は、当社の真空ライトボックスに15分間露光します。)*フィルムのクオリティ、露光機のパワーなどの環境に応じて、完全に異なります。
製版、完全乾燥後に、製版の厚さに応じて調節して露光をします。
(当社の場合、前後15分間/合計30分)
天気がいい場合は、外に置いて15分ほど露光することもできます。
sd40に比べkv920がむしろ扱いやすいと思います。
sd40に比べて感光時の反応が良く解像度も高いです。
ただしsd40に比べて水には弱いです。しかし、基本的に水性製版用に大きな問題はないと思います。