ロータリー(回転式)印刷機を使用している場合、スポットドライヤーはどのモデルがおすすめでしょうか?
通常は、回転印刷機がある場合=ブルーモデル、ない場合=オレンジモデルがおすすめとなります。
ブルーモデルとオレンジモデルの違いについて
ブルーモデル
プラテン感知センサーがある。(プラテンが検出されると、ON/秒単位の設定自動OFF)温度センサーがない。
オレンジモデル
温度センサーがある。(一定温度に達すると、自動OFF) プラテン感知センサー無し。
50×60(semi-auto・ブルー) | 50×60(オレンジ) | |
---|---|---|
温度感知センサー(自動on/off) | X | ○ |
プラテン感知センサー(自動on/off) | ○ | X |
タイマー設定(自動on/off) | ○ | X |
温度感知 | X | ○ |
パワー | 6000w / 220v 単相 (アース付き) | 3600w / 220v 単相 (アース付き) |
ご注意 | 本体の設定温度と印刷物の表面の温度は違いますので、デジタル温度計を装備し、印刷物の表面温度を必ずご確認ください。 |
プラテン感知センサーの特徴
回転印刷機を使用時、プラテンがドライヤーの端に来た時にセンサーが感知し、熱処理のスイッチが自動にON-OFFされるため大変便利です。
逆に温度感知センサーはないため、1箇所に熱を当て続けるとインクが溶けたりテカリが出る(焦げる)原因にもなりますので、注意が必要です。
熱処理時の注意
プラスティゾルインクの熱処理は通常「160度で1分」となっています。
ですが、この時間は一般的な目安となります。
この熱処理の時間はスポットドライヤーとプリント面の距離、デザインのサイズ、インクの厚さにより変化します。
例:弊社での使用例をご紹介









熱処理のポイント
弊社では、最終的にトンネルドライヤーにて乾燥させるため、スポットドライヤーでは長い秒数での熱処理は行いません。
そのため、プリント面とドライヤーの距離は3cm、熱処理時間は7秒と短く、回転台を動かして細かく熱処理を繰り返します。
この3cmほどの距離では10秒ほどの熱処理でも白い煙が出てしまうことがあります。
煙が出ている状態ではインクが溶けてきてしまうので、熱処理の時間が長すぎるという目安になります。
スポットドライヤーでの熱処理は、一般的には10cm前後の距離で、1分の熱処理が目安です。
なぜ弊社ではこの3cmなのかというと、距離が離れると熱が逃げるため、中心部分と端部分では温度に差が出てムラが出ます。
距離が近い方がプリント面に対して温度が一定に近い状態をキープできるというのが利点です。
その際に重要なのが、プラテンに余熱がある状態であること、インクが厚すぎないこと(厚いと内側が乾かない)、常に温度を測ることです。
網点プリントでの熱処理




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【Q&A】スポットドライヤー(フラッシュドライヤー)での乾燥時間、温度について