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【Q&A】感光乳剤SD-40の製版が上手く抜けない!自作露光機の露光時間トラブルを解決

感光乳剤SD-40を使って自作の露光機(真空機能なし)で製版をしているが、シャワーで洗い流してもデザイン部分がうまく抜けない、というご相談をいただきました。
実際にお客様とやり取りした内容をもとに、原因と対処法をまとめてご紹介します。

ご使用の環境

  • 印刷キャリア:初心者
  • 感光乳剤:SD-40
  • メッシュ:社外品 80メッシュ
  • フィルム:インクジェットフィルム(2枚重ね)
  • 露光機:自作露光機(真空機能なし・カラスなし)
  • 露光時間:約14秒

実際のやり取り

こちらを使ってます。
メッシュ:80メッシュ
フィルム:インクジェットフィルム(premiumT商品)
フィルムは2枚重ねで露光しました。
メッシュの裏側にマスキングテープとスプレーのりで圧着。
その後、自作の露光機で14秒程度露光しました。
5分程度置き、シャワー弱で洗い流しましたが、うまく抜けずこの現状です。

まずは実際にいただいたご質問と、これまでのやり取りの流れをご紹介します。

お写真を拝見する限り、水で洗い流された部分とデザイン部分の区別ははっきりしていて、
大きな問題は見当たりません。
ただし、全体的に洗い流されてしまっている印象がありますので、露光不足(アンダー露光)の可能性が高いです。

的確なご意見ありがとうございます。この露光機の場合、露光時間は何分がベストでしょうか?
SD-40塗布後のおすすめの乾かし方も教えていただけると嬉しいです。

露光機ごとに最適な時間は環境によって異なるため、こちらで断定することはできません。
まずは1分(60秒)を基準に、±15秒ずつ実際にテストしてみてください。
乾燥はヘアドライヤーによる強制乾燥がおすすめです。

本日、1分の露光を行いましたが、結果として上手く抜けませんでした…
何かアドバイスをいただけますでしょうか。

製版2

お写真からは大きな問題は見当たらず、原因の特定が難しい状況です。全工程を直接拝見できないため、推測でのご案内になりますが、以下2点をご確認ください。
① フィルムをさらに重ねて3枚にしてみてください(黒の部分を光が透過している可能性)
② 以前のフィルムは地の部分が黒でしたが、製版はその逆になっているように見えます。フィルムの向き・製版方法をもう一度ご確認ください。

今回、フィルム3枚で露光。
露光時間は30秒でやりました。

原理は単純です。
光を完全に遮断し、露光を十分に行って製版を強くすれば、洗浄時に水に耐える時間も長くなります。
製版の仕上がりは、次の3つのバランスで決まります。

  • 露光時間を長く
  • 光の遮断をしっかり
  • 洗浄時間を短く

お客様の現在の状態は、この3つの基準のうちどこかが弱い状態です。

以前、2分露光でも製版が抜けなかったとおっしゃっていましたが、そこに答えがあります。
フィルムのクオリティが非常に悪く、光が透過しているということです。
製版の状態は、以前の失敗のように水に落ちない状態に作らなければなりません。

弊社の真空LED露光機器でも1分を推奨しております。
高出力の専門業者の機器でも、通常15〜30秒程度の露光を行っています。

まずは2分で露光していただき、それでも抜けが甘い感じがすれば4分(2倍)にしてください。

高圧洗浄機はお持ちでないと思われますので、シャワーで洗浄される場合、洗浄時間は自然と長くなります。そのため、製版が水に耐えられる状態である必要があり、設備がない状況では露光時間をより長く取る必要があります。

また、フィルムのクオリティを確認してください。良い方法として、油性マーカーでフィルムに塗ってみて、そのクオリティを比較してみてください。油性マーカーの黒の方がクオリティが良い場合は、製版フィルムのクオリティをより高める方法を検討してください。

黒の油性マーカーのクオリティは良い方なので、これは信頼できる黒のクオリティです。
この黒を基準にしてください。

原因として考えられる3つのポイント

1. 露光時間が不足している

今回のケースでは露光時間が14秒でしたが、これは推奨される目安(1分=60秒基準、±15秒でテスト)に対してかなり短い時間です。感光乳剤は光を受けることで硬化しますが、露光時間が不足すると硬化が不十分になり、シャワーで洗い流す際にデザイン部分まで一緒に流れてしまいます。

自作露光機は光源の種類・ワット数・フィルムとの距離によって適正露光時間が大きく変わるため、必ずご自身の環境で1分を基準に±15秒ずつテストして最適値を見つけてください。

2. 真空密着ができていない

真空機能のない自作露光機の場合、フィルムとスクリーンの密着が甘くなりやすく、光が回り込んでエッジがぼやける・抜けが悪くなる原因になります。フィルムを2枚から3枚重ねにすることで、黒部分の遮光性を高め、光の透過を防ぐ効果が期待できます。

3. フィルムの向き・製版の白黒が逆になっている可能性

以前ご提示いただいたフィルムは地の部分が黒でしたが、実際の製版の仕上がりはその逆になっているように見受けられました。フィルムの表裏・原稿の白黒設定が正しいか、今一度確認することをおすすめします。

対処法まとめ

  1. 露光時間は1分(60秒)を基準に±15秒ずつテストする(時間・距離は固定し、テストの回数で最適値を探す)
  2. 真空機能がない環境で改善しない場合は、2分露光まで時間を延ばして試す。それでも抜けが甘ければ4分(2倍)に延長する
  3. 洗浄時はシャワーの水圧を少し強めにする(ただし強すぎると必要な部分まで落ちるため、その分露光時間は必ず延ばす)
  4. SD-40塗布後はヘアドライヤーで強制乾燥する(自然乾燥は環境差が大きいため非推奨)
  5. フィルムを2枚から3枚重ねにして遮光性を高める
  6. フィルムの向き・白黒が正しいか再確認する
  7. 油性マーカーの黒をフィルムの黒濃度に塗って比較し、フィルムの遮光クオリティを確認する

製版の基本工程については、下記のブログ記事もあわせてご確認ください。

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製版・露光の精度を上げるには、感光乳剤やフィルムだけでなく、密着度を高める周辺機材の見直しも効果的です。

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